無印良品のぬか床を使っていくうちに、さまざまな経験をしました。
漬けた野菜がすっぱい、しょっぱい。
そして、何度も漬けていくうちにぬかが水っぽく、ゆるくなってきました。
ネットにある情報を頼りに実践し、なんとか解決することができました!
同じように、ぬか床の状態に困っている方の参考になればと思います。
無印のぬか床(ぬか漬けを漬けるための容器とぬかのセット)がどんなモノか知りたい方は、前回の記事からどうぞ♪

もくじ
ぬか漬けがしょっぱい原因は?
これは主に3つの原因が考えられます。
- 買ったばかりのぬか床で漬けた
- 長時間漬けた
- 塩を足しすぎた
このどれかが原因で、塩辛く感じている可能性が高いです。
前回の記事でも紹介していますが、発酵済みのぬかどこであっても、初めて漬けたものはしょっぱく感じます。
野菜を繰り返し漬けることで、表面についた植物性乳酸菌がぬか床の中で繁殖し、野菜から出た水分も加わり、塩気がマイルドで旨味も増した美味しいぬか漬けになります。
はじめは水分の多い野菜を漬けて、しょっぱさを改善しましょう!
塩にはすっぱさを抑える効果がありますが、入れすぎはNGです。
もし酸っぱくなってしまった場合は、ぬかを足してリセットしましょう!
ぬか漬けがすっぱい原因、改善に卵の殻は危険?
ぬか床がすっぱくなるのは主に過剰発酵が原因です。
名前の通り、発酵しすぎてしまった時に起こるもので…
- 暖かい部屋に置きっぱなしにした
- かき混ぜが足りない
- たくさん漬けて塩分が少なくなった
- たくさん漬けて水っぽくなった
…といった状態になると、ぬか床に乳酸菌が増えて酸性になり、漬けた食材にすっぱさを感じるようになります。
また、乳酸菌は空気が嫌いです。
かき混ぜて空気に触れさせることで、乳酸菌の活動をゆるやかにする効果もあります。
暖かい温度+密閉空間の好条件で菌が増えすぎてしまい、最初のぬか漬けはすっぱくなりやすいのかなと思います。
話を戻して…。
商品パッケージの裏面には、『酸っぱいときは卵の殻を入れてください』と書かれているので、試してみることにしました。
調べたところ、卵の殻に含まれるカルシウム(弱アルカリ性)が、酸性になったぬか床を中和してくれるようです。
わが家では冷蔵庫に卵は欠かせないため、ゼロ円で改善できるのが嬉しく、朝食用に使った卵の殻を取っておいて、意気揚々と作り始めました。
無印良品のぬか床を作っているみたけ食品さんでも、この方法を推奨していました。
※一部抜粋しています。
【Q】すっぱい味、すっぱい臭いがしてきましたが、対処方法を教えてください。
酸味を抑えたい場合は、きれいに洗った卵の殻(内膜を取り除いたもの)か、きれいに洗った貝殻を適度に砕いて加えてください。酸味が和らいできます。卵殻や貝殻を入れる場合は、すり鉢などでできるだけ細かく粉砕しますと、酸味を和らげるのにより一層効果的です。量は卵殻であれば卵1個分を目安に加えてください。
(参照:みたけ食品発酵ぬかどこQ&A)
乾燥させた卵の殻の粉末を、ぬか床に入れ、混ぜました。
1日ほどしてから野菜を漬けて食べてみると、確かに酸味は抑えられているし食べやすかったのですが…実は、煮沸していない卵の殻をぬかどこに入れるのはとっても危険。
そもそもぬか床というのは野菜などについた『植物性乳酸菌』が生存しやすい環境になるよう整えていくので、菌にとっては天国のような場所。
そこで『サルモネラ菌』が大量繁殖してしまったら…?
その菌がついたぬか漬けを食べた家族全員が食中毒になってしまいます。
ただ、卵内部の温度はすぐには75度にならないので、3~5分ほど沸騰したお湯でゆでると安心です。
私の場合は卵の殻をよく洗い乾燥させましたが、過熱はしていない状態で粉末にしてしまいました。
運よくサルモネラ菌に感染することはありませんでしたが、卵の殻をぬか床に入れる時は絶対に加熱しましょう!
その他の酸っぱさ改善方法
卵の殻以外にも、初心者が簡単にできる酸っぱさの改善方法をおすすめ順にご紹介します。
- 重曹を入れる
- 青菜を漬ける
- ぬかを足す
- からしを入れる
- 塩を足す
- ぬか床を休ませる(何も漬けない)
以下から詳しく説明していきますね!
重曹を入れる
一番手軽なのは食品にも使える重曹を使う方法です。
卵の殻と同じアルカリ性なので、酸性になったぬか床内を中和してくれます。
入れすぎると乳酸菌が死滅してしまうので、最初は少量からはじめてくださいね!
ぬか床の量にもよりますが、小さじ1から始めて、大さじ1を限度にぬか漬けの味を見て増やしていきましょう。
青菜を入れる
青菜も同様で、カルシウム(アルカリ性)のはたらきで、ぬか床の酸味が落ち着かせてくれます。
中でも小松菜はカルシウムを豊富に含むのでおすすめです。
小松菜は季節問わず入手しやすく、価格も手ごろでありがたい野菜です。
ぬかを足す
ぬかを足す、という方法も簡単です。
ぬかを足した分、乳酸菌が内部で拡散するので酸味がやわらぎます。
無印良品の発酵ぬかどこは補充用が売られていますし、みたけ食品からも補充用が出ています。
ぬか床に色々なモノを入れすぎて迷走している方も、補充用を投入することでリセットされますよ。
からしを入れる
からしは殺菌効果があるため、乳酸菌を少し減らすことができます。
液体タイプではなく粉タイプの方がぬか床の水分が増えず扱いやすいです。
今ぬか床の状態が安定している方も、雑菌の繁殖を抑えるために入れることをおすすめします。

塩を入れる
塩には、乳酸菌の発酵を抑える効果があります。
ただ、入れすぎると冒頭でもお話したように塩辛くなってしまうので、気をつけてください。
こちらも重曹同様小さじ1程度からはじめて、塩も天然塩などを使うとより効果があります。
ぬか床を休ませる(何も漬けない)
何も漬けない日をつくる、ということも大切です。
たくさんの食材を漬けすぎた結果、菌が増えすぎて酸っぱくなるケースもあるからです。
無印良品のぬか床は週に1回のかき混ぜでいいとありますが、毎日よくかき混ぜてあげると菌の増殖が落ち着き、酸味もおだやかになります。
過剰発酵を抑えたい場合は、温度の低い冷蔵庫や野菜室でぬか床を保管することも大切です。
過剰発酵が原因の場合は逆効果なのと、アルコール臭くなるというデメリットがあります。
ぬか床が水っぽい時の水抜きの仕方
無印良品の発酵ぬかどこのパッケージには、『水分はキッチンペーパーで取る』と書かれていますが、1kg近くあるぬか床の水気が数枚のペーパーで取れるはずありません。
続いて、昆布を入れて水分を吸わせる、という方法を試してみました。

2日間、ぬか床で漬けた昆布がこちらです。

この方法のいいところは、食べられるということ。
ただ、ぬか床の水っぽさは解消せず、昆布のネバネバがぬか床の中に入ってしまったため、成功とはいえませんでした。
私が試して一番良かったのは、ぬかを布巾(ふきん)に包み、絞って水気を取ることです。
使ったのは無印良品から出ている『落ちワタふきん』。
細かい網目状になっていて、ぬかがこぼれたり、生地のケバがつくといったこともありません。
12枚入りで税込499円、1枚あたり約41円とコスパも悪くないため、おすすめの商品です。
ちなみに、この作業の時に唐辛子は粉末にしておいた方が取り出さなくていいのでラクかも、と思いました。

水がなさすぎるのもぬか床にとってはよくないので、少し水分を残す程度にとどめ、袋へ戻しました。
ぬか床の硬さは味噌程度が理想のようです。
ぬか床は生き物
手入れをしていると、ぬか床って本当に生き物みたいだなと思います。
ぬか床の困りごと解消に、この記事がお役に立てば嬉しいです!
次回は、ぬか漬けで美味しかった食材についてご紹介します。
長々とお付き合いいただきありがとうございました♪
よかったらまた遊びに来てくださいね。
